2008年01月21日

恥づる 20:大林の秘密

大林は京帝大学の教授の中でも特にその将来を嘱望されている存在である。若い頃からトントン拍子に講師,准教授,教授へと駆け上がり,まさにエリート中のエリートだ。そして周囲の人間も彼の人格に微塵の疑いも持たない。それほどに日常の彼は優秀であり,完璧な人間に見えるのだ。しかし,そんな彼には大きな秘密があった。
その秘密を言えず,永澤里美は悩んでいた。「彼を吊るして・・・」闇の掲示板で悲痛な願いを訴えるしか方法はなかった。人知れず彼女が抱いている悩み,それこそが大林との関係にあった。彼女は大林の教育論に感動し,彼のゼミに入った。最初の頃は一ゼミ生として大林の研究の手伝いをし,時には夜遅くまでゼミ室で研究に打ち込んでいた。しかし,そんな彼女に事件が起こったのは,今年の夏のこと・・・その日は夏休みに入っており大学にはほとんど人の出入りがない状況だった。
いつものように彼女は大林の研究室を訪れ,彼の研究の手伝いをする予定だった。それがあのような悪夢の一日になろうとは彼女自身も予想だにしていなかった・・・
タグ:秘密
posted by 志波純一 at 19:47| Comment(0) | TrackBack(0) | hanged1 恥づる (20) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする