クリックした先に永澤が目にしたのは、そんな言葉が踊る怪しげな掲示板だった。その掲示板には、社会に対するさまざまな悩みや恨みが書きこまれていた。そして、その書き込みに対して返信のあった者だけが、さらに別のサイトに侵入できる仕組みになっている。
永澤は、自身のされた行為について「助け求む!スケベオヤジに復讐したい!」とだけ書き込んだ。数日後、彼女の掲示内容に対して反応があり、セキュリティーの効いた次のサイトへ進む権利を得ることができたのだ。進んだ先は個人の掲示板になっており、「吊るし屋」に連絡がとれるようになっており、彼女は自身のされたことをその掲示板に赤裸々につづった。「吊るしてください」その言葉に強い願いを込めて書き込みを終えた。
ハンドルネームが「hang」という見ず知らずの相手に自分自身の復讐を託したのだった。それほどまでに彼女は精神的に追い詰められていた。
その願いを託してから三週間がたっていた。彼女は大林の身に何も起こらないことに半ばあきらめの境地でいた。やはり、あの掲示板はただの冷やかしだったのだと自分に言い聞かせていた。「hang」という男がすぐ傍にいることも知らずに…
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